この人の本は毎度かっこいいい老女が出て来る (「死神の精度」 - 伊坂幸太郎)

死神が活躍(?)する短編集。ミステリーと言うか、死を前にした人たちの、色んな人生の捉え方について。

死ぬことは別に神秘的なものでもなんでもなく、ただの現象であって。だからこそ人は死ぬ時は意外とそれを受け入れられるのかもしれないし、何となく死ぬことが分かるのかもしれない。それが「死神」ってこと?

おススメは第6篇の「死神対老女」。この人の本に出て来る老女は大体かっこいい。例えるならサマーウォーズの陣内 栄おばあちゃんみたいな感じ。珍しく最後の終わり方がよかった。


「人はみんな死ぬんだよね」
「当たり前だ」
「あんたには当たり前でも、わたしはこれを実感するために、七十年もかかっているんだってば」
- 新田と千葉の会話

死神の精度 (文春文庫)

死神の精度 (文春文庫)