調査のモチベーション(「テルマエ・ロマエ」4巻 - ヤマザキマリ)

ほんと、この人はこのマンガを好きで描いてるんだなぁシリーズ、その1。

買うだけ買って積んであったので読んだ。相変わらずの展開だけど、ルシウスが長期滞在して日本文化の考察の時間が今回は長くなっています。

ギャグマンガとして面白いのはいいとして、毎回感心するのは何かしらのテーマがあってそれについて考察されているところ。よく調べられてて裏付けがちゃんとあります。例えば金閣寺にしろ、日本の露天風呂にしろ、日本人には割と馴染み深いからこそ見過ごしているものだけど、客観的に見れば確かにそう見えるかも、、と思えるものが多い。

「ローマ&風呂、わが愛」のコラムコーナーとか、古代ローマについての考証が毎回充実してるけど、これって「じゃあ今回は古代ローマものでいきますか!」とか言って始めても書き続けられるモノではないと思う。こういうマンガってその人の知識が分かりやすく描かれているので、エンターテイメントだけどどちらかと言うと「読み物」と言う感じ。

好きなものを描いてそれを仕事にするって、言うほど簡単じゃないだろうけどきっと楽しいだろうなぁ。本当に好きなことだけをうまくマネタイズすることが出来るのが、やはり仕事として一番幸せな形なのかも知れない。みんなそういう風に仕事を出来るような世の中になっていくと豊かだなと思います。


「全能の神ユピテルが 平たい顔族に雷の力を放出しているというのか・・・!?」 - ルシウス

テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)

テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)