- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2012/05/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ずっと読みたいと思ってたアルファブロガー(!)のちきりんさんの本を3冊まとめて買ったので新しい方から読んでみます。まずは1冊目。
世界中を旅行する話
今回読んだのは「社会派ちきりんの 世界を歩いて考えよう!」と言う本です。文字通り、海外旅行好きのちきりんさんが世界を歩いて回って色んなスポットを紹介しつつ考察していく本。
「お金」「人々」「リゾート」「美術館」「遺跡」「ヨーロッパ」「アジア」「豊かさ」などなど。テーマ別に分けて、旅行を通してそれぞれのテーマについて何を見て、何を考えたか。観光ガイドブックではなく本のタイトル通り「旅して考えた」ことを綴った旅行記です。ただ珍しいものを見て歩くだけではなくて、その裏側にあることについて書かれてます。
ブログと一貫した考え方
本の内容も面白かったのですが、それより著者のちきりんさんの考え方と言うかキャラが見えるのが面白かった。読んでとても感じたのは、なんというかとても気楽な感じ。気楽に「俺なら言えないかも…」と思える言い方をさらっとしちゃうところがすごいと感じる。以下引用。
なぜなら、「すべてを持っている」と言う彼を、私は全く羨ましいとは思わなかったし、自分より豊かだとも思わなかったからです。 - P.216
旅行はそういう「海外旅行が大好き!」な人がすればいいのです。「何かを学ぶため、視野を広げるため、成長するため、強くなるため」に旅行するなんて邪道です。 - P.245
1つ目の引用は「現地のお金持ちに会ったけど、全然羨ましくなかった」と言うエピソードなんですが、なかなか思ってても言えない(と言うか言語化が難しい?)ことを、ありていに言うと「日本の方が豊かだしそっちの方がいいよ」とか書けちゃうところが面白い。ブログも一貫してこういうテンションなのが、やっぱ面白いところなのかも。残りの2冊も楽しみですわ。
海外に行って、何を考えるか
ここ1、2年なのですが、年に何度も仕事で海外に行かせてもらっています。ほんとありがたいことです。ただ、その時にいつもあるのが「せっかく海外に来たんだからもっと何かしないと」と言う気持ち。なんか焦燥感に近いかもしれない。仕事はもちろんするのですが、それ以外の時間も「せっかく海外にいるんだし」と思って何かしたくなってくる。
それって、例えば会議が終わってホテルに戻って、ホテルの周りを散歩するだけとかそういうので満たせるものです。「あ、ファミリーマートの入り口で鳴る音楽って、日本と同じなんだ…。」とか「看板のハングルは全く読めないけど、サムゲタン推しの店だからこの文字のセットで多分サムゲタンって読むんだろうな。」とかそういう発見が出来るだけでよかったり。
事前の知識には無かった発見や、その場所に行かないと分からないこと、そういう物事を見つけたり考えたりすることはやっぱり楽しい。珍しいものや豪華なものを見たり非日常を味わうだけではなくて、この本に出てくるような「考える対象を見つけること」自体が海外に行くことの一番の楽しみなのかもしれないな。
おちゃらけ社会派?
ところで、なんでid:Chikirinさんのブログはこんなに人気があるんだろうか。そもそも社会派ってなんだろう。「社会派」と言うのはある種のブランディングかもしれない。
過去記事をざっと読んでみた。色んな社会の出来事や問題対しての考察が深いっていうのもあるけど、一番いいなと思うのは「背負うものが無い感じ」かなと思いました。きっと本当に趣味として好きで書いてるんだろうなーと言うのが伝わってくるので。そういう気楽な感じでずっと考えて、適度に世の中からのフィードバックを受けながら生きていけたらきっと幸せでしょうね。自分もそういう生活を目指して生きていきたい!
そんじゃーね!
(↑こういう挨拶は、古きよきラジオみたいなノリで好き。)