ノマドブームにとりあえず乗って会社辞めるとかやめといた方がいいよ、と言う話。言ってることは過激だけどある意味愛にあふれている、アルファツイッタラーの@May_Romaさんの本です。なんか今更思うけどメイロマさんとちきりん氏は似てる気がする。話の内容もそうだけど、過激キャラが。
ノマド本を読んでみる
少し前からノマドブームはあって最近ではむしろ少し落ち着いてきているような気はします。それでも「ノマド」って言葉だけを使うブームはなんか危ういような気がしていて、それが何なのかちょっとうまく言えなかったんですけど。この本はそれを説明してくれた気がします。「ノマドってなんなの?」と言う人は読んでみてもいいかもしれません。
誰でもノマドになって生活していけるわけではない
ノマドって一言で言っても色んな形態があります。フリーランス(自営業)で会社に属さず、割と時間の使い方が自由であれば「ノマド」と名乗れそうなので、ノマドになること自体は誰でも出来ると思います。ただ当然のことながらそれでしっかり生きていくだけのお金を、継続して稼いでいけるのかと言うとそれはまた違った話で。
ノマドブームってなんか危険な香りがするなぁ、と思っていたのはこの辺だったのですよね。独立するってやっぱり大変なことで、「とりあえずノマドや!」って感じで飛び出したりすると本当に生きていけない可能性がある。だからノマドになるんだったらちゃんと世界で通用するスキルを付けてから辞めなさいよと、それまでは会社で修行しなさいよということが書かれていて、その辺に若者に対する愛があふれてるなぁ、と思うのです。
ただ、ノマドと社畜は対義語ではない
あたかも対義語であるような書き方をされることが多いですが、決してそうでは無いはずで。本書でもP.144のサブタイトルとか「これからはノマド的な社畜であれ!」と書いてあるし、これは筆者の一番のメッセージなのかなと思います。そういえば「社畜」と言う言葉についての話で以下のようなエントリを昔書きました。
どちらもただの働き方を意味する言葉で、どちらがいいとか悪いとかではなくて。どちらもメリットもデメリットもあって、リスクも違う。それを全部理解して幸せに生きていけるならどっちだっていいんですよね。僕はいま現在「ノマド的な社畜」になりつつあるなと自分でも思うし、自分の未来を考えるとそれが一番正しいと思ってます。
ノマドと社畜の線を超えて
ノマドとか社畜とかの話の枠を超えて、働き方について書いている本は大体最終的には「その会社でなくても働けるようなスキルを身に付けろ」と言います。きっとそれは多くの先人たちが信じている真実なんでしょう。社会がどんな風に変わっていくかは良くわからない。でもそこに柔軟に対応して自分の仕事を見つけて、人類全体が自分の仕事を自律的に分業していくことが出来ればそれってすごく幸せな社会だなぁ、と思います。以下は参考。
狩りも採集も畑を耕すことも、誰かがやらなければ人の口に食物は入らないし、工業も商業も第3次産業も今の社会の成立のためには必要なものです。みんなが自分の仕事を、幸せな形でしながら生きていくために、自分の働き方や社会での役割について考えるのはきっと必要なことなのだと思います。
- 作者: 谷本真由美(@May_Roma)
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2013/03/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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