サラリーマン人生の師匠達から学んだこと

別に何かの節目ではないのですが、眠れないので久しぶりにブログを書いています。サラリーマンとしての自分の人生、気付けば7年と半年が経っていた。その中でも今の部署というかプロジェクトというか、ここにはかれこれ5年間ずっといることになる。ただ目の前のことに取り組み続けてここまで来たけど振り返ってみると自分は、自分の学んだ人のように結局はなっていくのかも知れないなと今は思うのであります。

二人の師匠

仕事上、師であると思えるような人が二人います。一人目は配属になった部署の先輩で、二人目は今の所属の最初のボスです。関係者は数万人に及ぶ今の会社ですが、どちらも全社的にとても有名人というか認められていて、当時テクノロジーが中心ではなかったこの会社において、技術に強みがある人間としての一つの生き方の指針のようなものをそこには感じていました。偶然、一人目の先輩の元に付いて仕事をすることになり、自分が求めるような仕事の仕方が出来る場所を求めて二つ目のフィールドに移り、そしてその後は自分自身が仕事をコントロールしてその先輩方のようになろうとしている。自分の中で2.5年ずつ区切るとちょうど3つに分かれていたのかもしれません。

人にどう認めさせるか

二人に共通してすごいなと思っていたのは、一つのものを信じて、そしてそれをちゃんと人に認めさせられる力です。その、人に認めさせる力というのはサラリーマンとしてとても大事だと思うのですよね。認めさせるというのは例えばその案件に予算を取ってこれたり、あるいは社外にちゃんと売れてお金になったり、あるいは全社の賞を取ってそれは会社としてとても意義のあることだと周知することだったり、、分かりやすい結果になっているということ。他人を含めた客観的な良い結果(成果)になっているからこそ評価もされる、そして仕事がしやすくなる、また結果を出せる、という好循環が回っているのが見えるところがとてもカッコイイなと思っていたのでした。会社からお金をもらって仕事をしている以上、ちゃんと会社が評価するというのは唯一ではないにせよ当然大切な指標であると、一人のビジネスマンとしては思います。

最初の2.5年は、自分の信じるものの見つけ方を

僕自身、高専にいた時代から数えて大学院まで約10年近く情報工学(IT)ばかり勉強して入社したわけですが、最初から、いやこれを書いている今ですらも思っているのは「別にIT自体が好きなわけではない」ということです。もちろん嫌いではないし、少なくともお勉強としての情報工学は得意だったこともあって、少なくとも「自分の武器にはなる」という自覚があるからこそそれを今も昔も使っているだけだと思っています。

その武器をどうすればこの会社で使うことが出来るのだろうか、というのが自分のサラリーマンとしての最初の苦悩だったんですよね。少なくともIT、ネットにちょっと詳しい程度の能力では仕事には何も役に立たなかった。知らなければ知らないなりにうまくやれる仕事を目にしていると、自分の存在意義すらよくわからなくなることもありました。

そんな中で一人目の師匠は技術に徹底的に特化していて、圧倒的でした。何がすごいかというと自分で見つけた、作り出した仕組み、製品をちゃんと人に認めさせるということをやっているところがすごいと。自分の仕事はその師匠が作り出したプロダクトを全社に展開することだったわけですが、それがちゃんと進んでいったのは疑いようもなくその人の権威と信頼だったのだと今は思います。技術者が技術を作り出すだけでなく、それを人に伝える力も持つことが出来るのなら、こういう世界においてすごい力になるのだとその時思ったのでした。

次の2.5年は、ものの信じ方を

色んな偶然もあって、二人目の師匠に誘われる形で今の部署にやって来ました。ただ最初は己の意思の弱さと、信じられるものが無かったせいで何もうまくいかず辛くてしょうがなかったのですよね。それが変わったのは自分が新しいプロダクト、この後5年間関わることになるもののプロトタイプを自分が主導して完成させたことでした。ちゃんと完成すると思っていなかったものが出来て、それが動いて、そしてサラリーマンとしても評価を受け、というところでようやくビジネスマンとしての「自信」を持てた気がします。

(※2020/12/15追記 ずっと怒られてばっかりで仕事がつらくて面白くなかったけど、ある時自分が思いついたちょっとしたアイデアを入れてみようと思って社長に言ったんですよね。そしたらことのほかあっさり「いいじゃん、それでいこう」となって。それ以降、自分で考えたものや思いを持てるものを仕事とした時に仕事は「自分のもの」となりそれに自信を持ち、自律的に前に進んでいくのだ、、ということに気づきました。)

この時学んだのは、自分がやっていることに対してどう自信を持つべきかということ。この二人目の師が本当にすごいと思うのは、何があっても信じるものがブレないところです。傍目に見ると「ちょっとそれは過剰に言い過ぎじゃね?」と思うことでも、臆面もなく言い切れること。多分それが出来るのは本当に信じているからか、あるいは信じることからしか説得力が生まれないと知っていたからか、どちらかではないかと今は思います。いずれにせよそうやって信じることが大きな力になっていることは間違いが無いので。

その次の2.5年は、自分も同じように

少し前、色んな偶然やはからいがあって、図らずも全社的な賞をもらうことが出来て自分の中の一つの目標は達成されました。そしてこの半年、様々な部署や社外に営業を掛けまくったらいつにないスピードで仕事がうまく成立する、ということを体験しました。気付けば自分がつくったプロダクトについてプレゼンする時、絶対的な自信を持って誰かに話している自分もいました。それと並行する形で結婚もし、子ども出来て、自分の会社も設立して軌道に乗って…と、人生も大きく進んで来たのでした。

ああ、これだなと。師匠達から学んで来たことは。

人に認めさせること、自分と自分の持つものに自信を持つこと。どちらも気付けば結構出来るようになって来たなと自分では思います。学んだことを、ちゃんと形にして、自分のものにすることが出来た。では、ここから先は。

これからの2.5年は、誰かと自分の未来のために

この2.5年もまた一つの節目になることだけは、今から予想が付いています。今の自分にまだ欠けていて必要なもの、いや欲しいものは、誰かを巻き込んで組織化していく力と新しい場所で0から1を作り出す力です。これが出来れば、どこでも自分が生きたいように生きられる気がする。

多分それが、20年来言葉にならず自分が見えていない「本当にやりたいこと」になるんじゃないかなと思っています。まる。